滝野川ごぼうの栽培・・・間引き2回目
滝野川ゴボウの本葉が3~4枚になってきたので,最後の間引きを行いました。
1回目の間引きと違って,2本立てのゴボウを1本にするというスリルを味わなければいけません。
前回と同じように写真をまじえて,間引きの際の簡単な識別法を紹介したいと思います。
牛蒡(ごぼう)の間引き2回目
前回は,本葉が1~2枚の頃(小さい株は1枚,大きいものは2枚目が開いていました)に,
今回は,3~4枚になったので2回目の間引きをしました。
小さめの株が本葉3枚に十分成長した頃が目安でしょうか。
1回目の間引きでは,1か所3本立ての場合は,最も小さく弱々しい株,
1か所4本立ての場合は,最も小さく弱々しい株と最も大きい株を抜き取り,
2本立てにしました。
2本を1本にするという博打を打つような感覚で間引きをしないといけないですので,
かなり勇気がいりますね。
そのようなスリルのある感覚に陥らなくてもすむように,
除去すべき株を,機械的に判別する方法を紹介したいと思います。
2本とも立派な株だった場合は,片方の株を抜くしかありませんが,
又根になっている株や,先細りにならずに寸胴になっている株を,
ある程度は判別することができます。
上の左側の写真の箇所の株ですが,
左側の太くて幅のある株を抜き取ってみたのが,右側の写真です。
ではなぜ,大きなほうの株が又根になっているとわかったでしょうか。
ごぼうの間引き株の根っ子の比較
よくわかるように,
立派な正常な株と,又根になった株を比較してみました。
上の写真を見るとわかると思いますが,
正常な株の根は,ほっそりとしていて,下に向かって次第に細くなっています。
又根になった株の根は,ずんどうで径が比較的太くなっています。
しかし,それだけでは微妙な違いでしかないため,
また,例外もあり,又根の株を識別することは困難です。
上の写真はその例外の場合の株の根っ子です。
根の上側は,正常な株の根っ子と同じですね。
根の先のほうで分岐して,そのやや上側が太くふくらんだようになっています。
では,短いずん胴のゴボウの根っ子はどうでしょうか。
根の先の分枝根がたくさん生じた部分よりやや上側が太くふくらむため,
短い寸胴のゴボウの場合,葉の直下からすでに肥大している
ということがわかると思います。
ゴボウの間引き株の根の断面比較
そこで,ゴボウの根っ子を輪切りにして断面を比較してみてみました。
上の写真の3タイプの断面が下の写真です。
一目瞭然,
正常な根っ子だけは,きれいな円形で,
ほかの又根や寸胴のゴボウの根は,楕円形をしています。
つまり,株元の断面形状を見れば,きれいなゴボウかそうでないかの区別ができるということです。
わかりにくければ,株元を少し掘って確かめるとより良いです。
それでも,前の写真に挙げたような例外も中にはありますので,これは識別のしようがありません。
時間が許すなら,根が折れないように5㎝程度掘って確認するという手もあります。
また,間引きの段階で立派な形状だったとしても,
これからの成長過程で,根の先が障害物などに突き当たれば状況が変わってきますので,
今できる最善を尽くすのみということでしょう。
滝野川ごぼうは,今回の春蒔きと,秋蒔きができます。
秋に播種をすると冬には葉の部分が枯れてなくなってしまいますので,蒔く予定がある場合は
早めに蒔いてしまったほうが良いかもしれません。
2018/05/16
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