樹木の剪定ばさみやノコギリによる切り口の癒合などにカルスメイト
カルスメイトとは
カルスメイトは,酢酸ビニル樹脂が主成分で,
カルスの形成を促したり傷口から黴菌が侵入するのを防ぐための保護剤で,殺菌剤ではありません。
カルスメイトは,剪定の際の切り口,接ぎ木や挿し木の際の水分の蒸散防止のほか,
茶色で乾燥も早いので庭木や花卉など傷口の保護などに使えます。
光による劣化があまりなく耐久性がよいので,かなり長持ちします。
ミカンなどのカンキツ類の枝の大剪定をした際によく使用しています。
しかし,カルスメイトを塗布しても枯れ込んでいく樹種もあるため気をつける必要があります。
少なくとも,バラ科のナシやリンゴの若苗,アボカドの若枝などは,塗布しても枯れ込んでいきますので
接ぎ木テープなどでの保護が好ましいです。
はじめて塗布する樹種の場合は,まず支障のない箇所に塗布して確かめてみられて下さい。
果樹の枝などを切った場合の使い方
枯れた枝を剪定ばさみやノコギリで切って取り除いても,またそこから枯れ込んでいくことが多く,
切り口に菌類の胞子が付着すると,次第にカビやキノコの菌糸によって蝕まれていきます。
スエヒロタケなどの強健なキノコが生えていることもよくあります。
カミキリムシなどの甲虫類がそこに卵を産み付け,幼虫が食い荒らして生木までも次第に虫食まれていきます。
ですので,
ノコギリなどで木を切っても菌糸が蔓延して枯れた組織を完全に切りとれない場合は,
ナイフなど鋭利な刃物で残らず削り取って,
カルスメイトという保護剤を塗っておくと良いです。
もし,褐色や黒みがかった菌糸の蔓延部分を完全に取りきれなかった場合は,
トップジンMペーストなどの殺菌剤を塗布しておくとより良いです。
ただし,カルスメイトとは違って,塗布回数に制限があります。
これを塗って乾燥したあとも,雨が降ると柔らかくなりますので,
カルスメイトを上に重ねて塗っておくと長持ちします。
ノコギリにも,伐木用や剪定用などの種類がありますので,使い分けることも必要な場合があります。
伐木・剪定用ノコギリの詳細は⇒ こちらのページ
カルスメイトを塗ると,切り口部分が保護されますので,
カルス(盛り上がった部分)が次第に形成され,そこから枯れ込む心配がなくなります。
また,カミキリムシの成虫のほか,コウモリガ類やスカシバガ類など蛾の幼虫によって,
樹皮が食害され,芯が露出することがありますので,カルスメイトなどを塗布しておくと,
より安心です。
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