タマネギを植付ける新しい畑をつくる・・・土質や土壌pHについて考える
今育てているタマネギ(玉葱)の苗を植付けるために,少し遅くなったのですが,畑を新しく耕しました。
タマネギは,ホウレンソウなどと一緒で,やはり土壌酸度(pH)が重要です。
畑をつくる予定の山の土は,花崗岩の風化した真砂土と,それが移動してたまったものです。
今回,玉葱を新しい畑に植えるときに,土質やpHをどうすれば良いかを考えてみました。
いろいろな土質条件
山は造成地でもとの地形が変化していますが,場所によって土壌の種類が違っています。
もともと尾根だった所は,風化した花崗岩のまっさらな地山で,
鍬(くわ)で耕すと新鮮なサラサラの土になります。
この尾根付近の地山をおおうのは,20㎝以下の有機質で砂分の多いサラサラな表土。
そのような表土は,木や草の根が地山をむしばんでいって,その上に枯れ葉や枯れ草が年々降り積もり,
ボカシ肥のように細かく菌類などに分解され,生物によってかき乱されてできた感じの土です。
もともと谷だったところは,アボカドを植える時に,深さ1mくらい土を掘り上げたことがあります。
そこは粘土分が多く褐色を呈する固い崩積土で,
80㎝~1mくらい掘ると花崗岩の地山が出てくることがわかりました。
この近くに海岸段丘にたまったよく磨かれた小石が出てくるので,
直径が5~50㎝くらいある硬い石がごろごろ出てきます。
今回,新しく耕した粘土質で褐色の崩積土は,あまりにも固く,
耕して畑らしい土にするのもひと苦労です。
タマネギが,いくら根に酸素をあまり必要としない作物とはいえ,
植え付けにくそうなので,サラサラな有機質の表土を運んできて,
畝1mの範囲に20リットル程度を投入して,砂分を補ってみました。
これで,タマネギの苗を植え付けやすくなるし,根付きも良くなると思います。
それと,現状の土壌酸度や土の種類によって,石灰をまく量も変える必要があります。
土壌pHを酸度計で測ると5.5くらいで,土の種類は腐植を含む壌土といった感じです。
タマネギの適正pHは6~7くらい。
土壌pHを6.5にするには,苦土石灰を施す場合,
畝1平方メートル,深さ10㎝あたり約250g。
粘土分が多いほど,必要な石灰の量が増えて大変です。
粘土粒子がCaイオンを吸着して土に固定され,逆に石英や長石などの砂分は,吸着性があまりないので,
カルシウムがイオン化しやすいからなのでしょう。
鶏糞が余っていたので,今回,化成肥料に加えて,リン酸肥(溶リン)を多めにやるべきところを,
窒素やカリウムよりもリンを多めに含む鶏糞のみで代用しました。
土が肥料となじむまで時間がかかるので,植付けまで,1週間以上おくことにします。
2017/11/30
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