樹脂病(じゅしびょう)・・・温州ミカンの木から樹液が何か所も滲出!

樹脂病(じゅしびょう)・・・温州ミカンの木から樹液が何か所も滲出!

今年,古い温州ミカンの木の枝の多くの箇所から樹液が流れ出るという症状がでました。

梅雨が終わってからは,雨が台風の到来時期しか降らず,強い日照り,干ばつが続いています。

植栽して20年経過しない木には,このような症状はみられませんでした。

アリのほか,シロテンハナムグリや,アオカナブン,コガネムシ,サビキコリ,エグリトラカミキリ,

コクワガタ,カブトムシなど,

色々な昆虫が樹液に集まり,幹にできた傷を大きくしていきます。

今回,このような症状がどのような原因で引き起こされるかについて探っていきたいと思います。

 

カンキツの病
干ばつの今年,早生ミカンの老木に引き起こされたこの症状は何なのか

 

 

 

樹液が出てくるような木は,どのような木なのか

 

樹液が出てくるような木は,カミキリムシのような昆虫が産卵のため樹皮に傷をつけたり,

幼虫が樹皮に穴を開けて入り込んだりといった外傷によるもののほかに,

樹勢が弱った古い木というイメージがあります。

樹液には,菌類や虫が嫌う抗菌物質が含まれていますが,樹勢が弱ると抗菌物質が減ってしまいます。

ただし,カブトムシやクワガタがよく集まるクヌギの木は,もともと苦い抗菌成分が少なく,

甘い樹液を出すようです。

樹勢が弱くなる原因は,葉を失って光合成による養分の供給が減少したり,

根元の木部をカミキリムシの幼虫が食害し,根からの水分の供給を担う道管がダメージを受けるといった場合

などがあります。

後者の場合は,見た目ではわからないことが多く,病原体に感染し回復困難な場合が多いです。

 

一部のガの幼虫は,若い木や細い枝を好んで食入しますが,

カブトムシやクワガタのような発酵した樹液に誘われる昆虫にとって,

元気な若い木には興味がないのでしょう。

 

また,上述したような昆虫による傷に起因するもののほかに,

菌類原生生物ウイルスウイロイドといった感染性病原体によって引き起こされる病気が原因で,

樹液がにじみ出てくることもあります。

 

樹液が出てきているからといって,これが病気が原因だとはなかなか気が付かないものです。

今回の症状は,外傷が認められないところから樹液が出ていますので,

傷が原因ではなく病気によるものと考えられます。

 

 

カンキツ類の樹皮から樹液が出る病気にはどのようなものがある?

 

上述したように,樹液がにじみ出てくる病気には色々なケースがあります。

これらの病気で代表的なのものが,樹脂(じゅし)病や裾腐(すそぐされ)病です。

上に挙げた感染性病原体は,剪定バサミやノコギリの刃を介して感染しますので,

専用のものを使用するか,アルコールランプやライターなどで火炎滅菌処理をするなどして,

常に清潔にしておく必要があります。

 

樹脂病(じゅしびょう)

樹脂病とは何かというと,菌類による感染が原因で樹液がでてくる病気です。

 

この菌類の学名は,Diaporthe citri (ダイアポーテ・シトライ)

Diaporthe 属は,キノコの多くの種類を収容する担子菌類とは異なり,

シダのように減数分裂によって胞子を生産する子嚢菌類(しのうきんるい)に属します。

カンキツ類(Citrus)につくカビの形態を示す菌類で,カンキツ黒点病や,収穫果実の軸腐病の病原菌

でもあります。

ですので,樹勢の弱っている木の場合は十分に気をつけてあげる必要があると思います。

カンキツ黒点病菌とその症状に関する詳細は ⇒ こちらのページ

 

樹脂病は,寒波や干ばつなどのストレスを受けたときに発生する病気で,

樹皮に,黄色がかった色に変色した病変が筋状に現れ,黄色っぽい樹液がにじみ出てきます。

一般的に,樹脂は,樹液が揮発性成分を失って固まったものとみなされますが,

植物学上は,樹脂とは樹脂道を満たす液で,師管液や道管液ではないので,

厳密には,樹脂病で出てきて固まったものは,それらが混ざった(ヤニ)ということになります。

 

今年は,1~4月に大寒波が襲い,夏は今もなお,干ばつで日照りが続いています。

暖地を好む温州ミカンにとっては,冬期にもかなりのストレスを受けたものと考えられます。

同じく暖かい気候を好むアボカドの幼木もかなりのダメージを受けました。

被害が生じたミカンの木も,昭和39年植栽の樹齢54年の老木ですので,ゴマダラカミキリの脱出履歴もあり,

樹勢がかなり弱っていて,ヤニが,樹幹や主枝の至る所から滲み出してきています。

過剰なストレスも相まってカンキツ黒点病菌が樹幹にも感染した可能性があります。

 

 

 

裾腐病(すそぐされびょう)

裾腐病は,土壌に含まれる非常に聞きなれない原生生物がもとで植物の基部や根が腐敗し,

樹脂病と同様に樹脂がにじみ出るといった症状(異状樹脂分泌)が現れます。

 

学名は,Phytophthora nicotinae var. parasitica(ファイトトーラ・ニコティニィ)のほか,

Phytophthora citrophthora(ファイトトーラ・シトロトーラ)など複数の病原体があります。

 

この病原体は,菌類ではなく,ストラメノパイル(不等毛類)と呼ばれ,

ワカメやモズクのような褐藻や,池などに棲息する珪藻の仲間が含まれるグループに属します。

 

ですので,この生物は水がないと活動できないということがわかります。

裾腐病は,雨が多く,気温27℃を超える高温期に発症します。

温州ミカンやユズなどの苗木でも罹病するため,苗疫病と呼ばれることもあります。

 

今回は,症状から樹脂病だということがわかりましたが,

経過をみないと,ウイロイドにも感染している可能性もありますので,安心はできません。

本稿では,樹脂病への対策をこれから探っていきます。

 

 

 

樹脂病の予防策と農薬について

 

カンキツ類の樹脂病は,カンキツ黒点病菌の樹幹への感染が原因ですので,

まず,カンキツ黒点病菌をコントロールする必要があるということがわかると思います。

 

 

樹脂病を予防するには

 

カンキツ黒点病は,元気な若い木でも,果実の果皮表面や枝の末端部に見られることがあります。

ですので,

黒点病の病変の見られる果実や枝は,放っておかずに除去・剪定を徹底し,

罹病した果実や剪定(枯れ)枝は,地面に落としたままにせず,ビニール袋などに集めて

適切に処分するということが大切ですね。

当然,枝の切り口は,カルスメイトやトップジンMペーストなどを塗布して保護しないと,

またそこから病原菌が感染するでしょう。

 

木の周辺に倒木や枯れ枝などがあると,当然菌類が蔓延していきますので,

ここに害菌のほかカミキリムシなどの害虫が繁殖すると,樹勢が弱った木にとってはひとたまりもありません。

大変ですが,圃場の外に深く埋土するなど除去することが大切だということを,今回,思い知らされました。

 

というのも,

冒頭でも書きましたが,樹脂病の症状が現れた木には,カミキリムシほか,樹液を目当てに集まった昆虫が

多くの種類,異常に多い100個体をはるかに超えています。

この現象に危機感を持ったのは,

これらの害虫の増加とともに,樹脂病の病変部が増えてきた時のことです。

樹液がお目当ての害虫は,当然,この病変部に食いついたあと,

ほかの健全な枝にも飛んでいって感染させるというだけでなく,

樹脂病に限らずほかの病原体に侵された他の種類の木の樹液にも集まっていたことが考えられます。

ということは,昆虫を介して様々な病原体への感染が懸念されるということです。

それだけではなく,カミキリムシによる樹幹や主枝への被害が増えました。

 

樹脂病による被害
樹液に誘われて集まった害虫が原因で開いた古い温州ミカンの木の樹幹の傷口(樹脂病の患部)

 

ですので,症状が軽いうちに適切に治療することが大切だということを身をもって痛感しました。

 

 

樹脂病に効く農薬はあるのか

 

残念ながら,樹脂病そのものに対して適用できる農薬は,現在登録がないようです。

似た症状を示す病気は,前にも書いたように色々な病原体が関与している可能性があります。

ですので,治療しても治らない場合が多く,枯れる前兆として捉えることもできます。

 

昆虫や接ぎ木などが原因となってウイルス・ウイロイドに感染してしまった場合は,

治癒しないどころか感染が拡大する可能性があります。

枯死した場合は,その原因がわからないことがほとんどですので,再度,カンキツ苗を植栽する場合は,

木を伐採して根までも完全に除去することを考えたほうが良いと思います。

 

カンキツ黒点病菌( Diaporthe citri ) が原因で樹脂病を発症した場合は,

塩基性硫酸銅水和剤ボルドー液)が良いとされています。

 

防除のための薬剤は,ボルドー液を使いやすく改良した I C ボルドー という農薬があります。

JAS法による有機農産物の栽培にも使用でき,環境にやさしいとされる農薬です。

 

カンキツ用では, I C ボルドー66D があります。

カンキツ黒点病と同じ子嚢菌類に属する菌類を病原とする幹腐病(みきぐされびょう)において,

樹幹や主枝の患部のみに高濃度散布(2倍希釈)ができます。

 

ユズなどは,幹や枝に長く鋭い刺があって原種に近いため,薬剤に対して強いかもしれませんが

温州ミカンは,繊細な改良品種で,酸性土壌を好む常緑の果樹です。

ICボルドーはアルカリ性が強いですので,気をつけてあげる必要があるかもしれません。

 

カンキツ類では,カンキツ黒点病に対して I C ボルドー66D

80倍希釈で散布ができるということです。

しかし,果実や枝枯れの場合のみの適用ですので,樹脂病に対する効果の有無は不明です。

幹腐病で50倍希釈での散布もできるようですので,50倍でも良いと思います。

夏場の高温期の散布は薬害が出るということです。

 

ですが,

こうしている間に,黒点病菌の菌糸が樹幹にガンのように浸潤していっているわけですから,

そのような悠長なことは言っていられないですね。

 

I C ボルドーは,マシン油乳剤や石灰硫黄合剤との混用は禁止されています。

マシン油乳剤や石灰硫黄合剤との使用間隔を厳守する必要があります。

ICボルドーの詳細については ⇒こちらのページ

 

現在,すでに施している治療は,

樹脂が滲み出ている部分をカッターナイフで,菌糸の蔓延した病変部を残らず削り取って,

そこにトップジンMペーストという殺菌保護剤を塗布しています。

水で希釈して使うトップジンM水和剤は,黒点病菌が原因となる収穫果実の軸腐病に対して適用があり,

樹脂病菌と同じ種類において殺菌効果があるようですので,

トップジンMペーストにおいても,カンキツ黒点病菌に対する殺菌・保護剤としての効果が期待できそうです。

しかし,あまり効き目は実感できないですので,ICボルドー66Dをお勧めします。

 

樹脂病による被害
カッターナイフで樹脂病の病変部(枯死した組織)を削り取っているところ

 

上の写真のように,病変部は思った以上に深く,周囲にも広がっていました。

 

樹脂病/軸腐病
殺菌塗布剤のトップジンM ペースト

2018/08/31

 

【緊急警告!】

世界はすでに大峠の時代に突入しています。

これまでの自然や生き物に対する罪を認め改心し,共生していくことなどが必要とされています。

このことにまだ無縁の方はすぐにでも現実問題として悟らなければ取返しがつかないことになるでしょう。

神示では,正にこれからが7度目で最後の大建て替えとなり,今生きているうちに改心しておかなければ

あの世で改心することは困難とされています。

改心できなければどうなるかわかりませんから,これで最後の人生になるとの覚悟が必要でしょう。

試されていますので実践が大事です。

ご縁のある方は,他の方のサイトですが大峠について前・中・後編をご視聴されて事の背景を把握されてから,

書籍がネットで購入できますが,緊急性を要しますのでまずこちらのサイトをご参照ください。

こちらも生き延びるために重要な内容ですのでご参照ください(注:「僕」という字は「しもべ」と読む)。

SNSなどを利用して実際に活動されている方も多くいらっしゃいますので,ご参考になるかと思います。

お勧めはしませんが理解をさらに深めたい方はこちらへ。

2021年追記

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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