ブロッコリーのヒヨドリによる食害・・・疲労回復やダイエット,免疫増強との関係とは
ヒヨドリは,日本では留鳥または漂鳥として生息していて,
柑橘類やブロッコリーなどの作物を狙う農業害鳥とされています。
今回は,ヒヨドリがこれらの作物ばかりを好んで食害する理由とその対策について
考えてみたいと思います。
ヒヨドリの生態
ヒヨドリは,渡りなどをしない留鳥で,人家や畑のある平地に近い林の中で,
身内と思われる数羽で年中盛んに飛び回り,他の鳥よりも大きな甲高い声でいつも鳴いています。
とくに,カンキツ類の植えてある周辺の高い木の枝や竹林の上などによく見かけます。
時に,人家の庭にきて,木の実などをついばみ,畑の作物に手を出すこともあります。
ヒヨドリが,カンキツ類やブロッコリーを好むわけとは
ヒトは,鶏の胸肉 と ビタミンCを一緒に摂取することで,疲労回復が早くなるようです。
鳥の胸肉には,疲労を軽減するイミダゾールペプチドが含まれていることは記憶にある方が多いでしょう。
これは言うまでもなく,長時間羽ばたくのに欠かせないからです。
ということは,
鳥も,野生で生きている限りは,常に外敵による危険から逃れなければならないので,
野鳥にとっての疲労回復物質であるビタミンCを摂取しないと,
命取りになってしまうということがわかります。
柑橘類には,いうまでもなくビタミンCが豊富に含まれています。
ヒヨドリなどが,みかんの木に飛来して実に穴をあけるといった被害が年明けくらいから増えてきます。
ブロッコリーには,ビタミンAの源となる βカロテン(プロビタミンA)やビタミンB などの栄養素が
豊富に含まれています。
βカロテンは,粘膜を健康に保つ働きをして細菌やウイルスに感染しにくい体をつくり,
ビタミンB群は,脂質や糖質をエネルギーに変え,肥満や動脈硬化を防ぐなどの作用があります。
ヒヨドリも,畑にあるブロッコリーをついばんで体に良いということに気が付いたのでしょう。
インフルエンザを予防するためには
すでにお話ししたように,
βカロテンはのどの粘膜を保護しインフルエンザ対策に,ビタミンBは ダイエットに欠かせない栄養素です。
鳥の体重は,思ったよりもかなり軽く,体重が大きいと飛ぶ能力が落ちますので命取りになります。
インフルエンザウイルスには,A型とB型,C型があるということは,
流感で病院を受診されたことがある方はご存知と思います。
鳥は,A型インフルエンザウイルスに感染し,大量死することがありますが,
変異型をつくり出して他の動物にも感染することがあります。
変異能力が高く変異型ができやすいため,抗体がなく重症化するのもこのA型です。
予防接種していても型がはずれ効果が無い場合もあるようです。
ヒヨドリなどの留鳥が感染しにくいのは,採餌している食べ物のお陰なのかもしれません。
渡り鳥,とくにカモのような水鳥がインフルエンザに感染するケースが多いようですので,
もし弱っていたり死んでいた場合は,さわらないように気をつけましょう。
人も,高病原性であれば鳥由来のA型インフルエンザウイルスに感染して死ぬこともありますので,
流行時期には,日ごろからビタミンCおよび βカロテンを豊富に含む食べ物,
例えば,ニンジン,ホウレン草,ブロッコリーなど,
これだけでなく,
免疫を高める効果のあるビタミンDを多く含む,乾燥キクラゲや干しシイタケなどのキノコのほか
鮭などの魚も同時に摂取しておくのが良いでしょう。
キクラゲの原木栽培に関する詳細は ⇒ こちらのページ参照
ただし,ビタミンB群を効果的に摂るには,ビタミンBは水溶性ですので,
ブロッコリーなどの茹でて調理に使用する野菜は,ラップに包んで電子レンジで蒸す方法がより良いとのこと。
きちんと手洗い,うがいをしてマスクをしていても感染は起こり得ます。
20分おきに水を飲んで,のどを洗い流すと感染を予防できるそうですが,
もし,のどに痛みを感じたら,すぐに病院に行くのではなく,少なくとも6時間は様子をみないと,
インフルエンザウイルスが,鼻や頬の粘膜から検出されないことがあるので,
インフルエンザ(ウイルス感染)ではなく普通の風邪(細菌感染など)と診断されることもあるようです。
病院に行くタイミングも,大事だということですね。
鳥は,疲労回復,ダイエット,インフルエンザ などに効果がある食べ物を好んで食べる
というのは,遺伝子に刻まれた本能なのでしょう。
冬場の畑に植えてあるニンジンやホウレン草は苦いので,
やはりブロッコリーが食べやすいのでしょうか。
ヒヨドリによるブロッコリーの被害はこのような感じです。
ほとんど,葉の芯だけになるくらいに食べられているのがわかると思います。
ヒヨドリについばまれないように,ブロッコリーの畝はネットで覆っています。
2019/01/17
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