滝野川ごぼうの種をまく畑の準備

滝野川ごぼうは,長さが75㎝にもなるゴボウで,

身が締まっていてきめが細かく,肌が白くてきれい。

なので料理に使いやすい上,

掘りたてだと香りがすごく良くて,独特の風味があり,おいしい品種です。

ごぼう天”や“ごぼうのかき揚げ”,“きんぴらごぼう”などにして食べるのもおいしいです。

 

白色できめが細かく,肌もきれいで香り高い滝野川ごぼう

 

 

滝野川ごぼうの栽培に至った経緯

 

2年前くらいにつくったゴボウ専用の畑が老朽化してきたので,

今回,作り直しを機に,どのようなものか紹介したいと思います。

滝野川ごぼうの種をまく時期は,春と秋ですが,今回は3月中の葉桜の頃に播種します。

 

掘り上げた滝野川ごぼう

 

写真は,昨年3月頃に種を蒔いて,今年2月まで貯蔵のために収穫しないで置いておいた

最後の1本の滝野川ごぼうです。

そのサイズは,長さが75㎝で,太さが2.5~3㎝くらいありました。

ごぼうの先(尻部)のほうまで太さがあまり変わりません。

小型品種のゴボウは,短いうちはおいしいですが,

長くおくと大きくなり,中が中空になるだけでなく,肌の色も洗っても黒いので,

皮を剥ぐ必要がある上に調理しにくいです。

 

最近,国内でも秋吉台の石灰岩風化土で平安時代から栽培されてきたという“美東ごぼう”が,

きめが細かく香りが良くおいしいということがテレビで紹介されて,知られ始めましたが,

滝野川ごぼうも,それに劣らない美味しさだと両方食べてみてわかりました。

 

また,ごぼうは,食物繊維が豊富なので,摂取すると善玉菌の良いエサとなるため,

腸内フロラが豊かになり腸内環境が整うことで,老化を防止し,大腸がんになりにくくなる,

などの波及効果が期待できることは,最近,テレビなどで取り上げられて,

よく知られているところです。

もちろん,善玉菌も食後にこまめに摂取するなどの努力をしないと,

食物繊維だけ摂取したのでは効果がないというタイプの方もいらっしゃると思います。

 

 

 

ごぼう畑の準備

畑の枠づくり

ということで,畑をつくっていきます。

畑は,「アゼラクガード」(下の写真)という田んぼの仕切りに使う,波状の板という感じですが,

これで囲ってつくります。

 

アゼラクガード(1.2m×0.4m)

 

滝野川ごぼうは,長さが75㎝にもなる一方,アゼラクガードの幅が40㎝しかないため,

あらかじめ,石灰をまいて地面を深く耕して,杭を打っていきます。

 

アゼラクガードには,幅40cmのみでなく,様々なサイズがあり色々な用途があります。

畦板のサイズや入手方法など詳細については ⇒ こちらのページ参照

 

アゼラクガードの両端は,頑丈につなぎ合わせることができるようにコの字型の溝があります。

アゼラクガードを固定するものは,丈夫な棒状(鉄筋,支柱など)のものなら何でも良いと思いますが,

今回は,節約できる方法で,近くにあるモウソウ竹(下の写真)を切り出して使います。

竹を70㎝の長さに切って,ナタ鎌で4つ割りにして杭(くい)をつくりました。

これを金づちで打っていきます。

 

材料のモウソウ竹(右)と,4分割して作った杭(左)

 

完成したものが,下の写真のようになります。

節約のため,片側のみアゼラクガードを使っているのですが,全体を取り囲むこともできます。

 

アゼラクガードの設置状況(畝の幅50㎝)

通常のごぼうの栽培法で,地面に90㎝くらいの深い溝を掘ってゴボウを植えると,

  1. 周囲の土質によって,排水性の問題や障害物による又根のリスクがある。
  2. 栽培に7か月~1年の期間がかかり,土の自重による圧密や雨により,畑の土が次第に固くなってくる。
  3. ごぼうを収穫する際に,特殊な器具と大変な労力が必要。

などの理由があって,農家さんでも機械を導入してなかなか大がかりなことはできない,

という事情があります。

 

この栽培法の利点

この栽培法の場合,排水性が非常に良く,側圧もかからない(むしろ解放的)ので,

土壌があまり固くならず,収穫時には,片側のアゼラクガードを取り外して,

杭を抜いて普通のスコップで掘っていくので,非常に栽培しやすいです。

ただし,良好な土を他の場所から持ってきて,盛らなければならないという難点もあります。

 

 

 

土の準備

又根対策

ゴボウは,土の塊があると,又根(根が分枝してしまう)ができてしまうリスクが高まるので,

粘土分を適度に含む,できるだけさらさらの土を使うようにしました。

 

ゴボウだけとはいわず,ニンジンや大根などの根菜類は,

よく知られていることですが,又根ができやすいので,

良い形の野菜を育てるためには,畑の土はできるだけ均質にしておきたいです。

ですので,小石などは取り除いて,

肥料には,自作の落ち葉堆肥やバーク堆肥などは使いません。

土や堆肥をふるいにかけるのもやったことがありますが,量が多く,湿っていたりするとすごく大変ですね。

細かいボカシ肥が良いというのも聞いたことがありますが,入手しにくいので,

良質な牛糞完熟堆肥を使います。

 

中には分解しきっていない堅い枝などが混入しているものもあります。

元肥としては用いずに,追肥で完熟堆肥を株の近くに施肥をすることもできます。

 

土壌酸度

ゴボウを植える土壌の適正pHは,6~7くらいです。

土壌酸度計で,pHを測ってみました。

水をかけて土を十分に湿らせ,20~30分放置してなじませ,

3か所ほど土に刺して1分後の値がすべてpH 6.0でした。

デジタルなので,四捨五入の原理からpH 5.9~6.3の範囲のどこかの値だと思われます。

刺す部分が長い分,接地面積と範囲も広いため,値も高精度になると思います。

でも,誤差はともかく数値を細かく出して決めてほしい場合は,

アナログ式の土壌酸度計で測定したほうが性格上合っている方もいらっしゃるかもしれません。

 

現状のpHは6.0。この土壌酸度計は土に深く刺せていいのですが0.5単位でしか表示されない。土壌の温度や乾湿などもわかるが,pHに関してはアナログタイプと併用すべきか。

 

ということで,pH 5.9の場合もあり得るかもしれず,元々酸性の強い土なので,

今後,pH値も次第に下がって元に戻るかもしれないので,

一応,石灰を与えておいたほうが良さそうです。

石灰を与える場合は,ごぼうの収穫する長さの深さの土全体に混ぜ込むのではなく,

10㎝深さの範囲の土に必要な量を,畑の上面から10㎝深さに混ぜ込めばよいと思います。

そういうことで,

今回の畑の土は,前作で与えた完熟堆肥が残っている腐植を含む砂壌土ですので,

pHを6から6.5まで上げるには,苦土石灰を使用する場合は畑1平方メートル当たり86gになります。

化成肥料や堆肥が酸性ということもありますので,

滝野川ごぼうの種のパッケージに書いてある説明書と同じように100g程度で良いと思います。

大事なのは,pH値が上がりすぎないようにすることです。

 

苦土石灰を施して1~2週間置き,土に十分なじんだら,

次に,1平方メートルにつき化成肥料(普通は8:8:8)を50gと完熟堆肥を2kgを同時に混ぜ込みます。

あくまで,理論に特化した考え方かもしれませんが,

石灰と化成肥料は同時に与えると,溶けだしたカルシウムがリン酸と反応して肥効が悪くなります。

ですので,化成肥料と完熟堆肥とを一緒に与えて,溶けだしたリン酸を吸着させることで,

肥効を良くしようというわけです。

 

 

 

 

ごぼうの種まき

いよいよ種まきです。

今回,種はトーホクの種を使います。

 

 

ホームセンターで販売されていた滝野川ごぼうの種

 

種には,有効期限が表示されていて,これを過ぎると発芽しないことがあります

ごぼうの場合は,有効期限の過ぎた余っていた種をまいても,全く発芽しませんでした。

有効期限ぎりぎりの種は,念のために1晩ほどHB101やメネデールを希釈した水につけてから蒔いています。

 

根菜類は,育苗トレーや育苗ポットに蒔いて植え替えをするのではなく,

畑に直蒔きして,間引きをすべきですね。

 

ごぼうの種を蒔く間隔は,株間10~20㎝

日陰のできる時間が長い場合は,間隔を広めにとったほうが良さそうです。

 

1箇所に蒔く種の個数は,野菜の種類にもよります。

滝野川ごぼうのパッケージには,1箇所3~4粒とあります。

ごぼうは,発芽しにくい野菜なので,発芽時期をできるだけそろえたい場合,

上にも書いているように1晩水につけてから蒔くとよいようです。

 

滝野川ごぼうの種子

 

ごぼうの種は,光好性の種子なので,

蒔くときは,種の幅くらいの厚さ(2㎜程度)の土をかけます。

 

つづく

 

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